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犯人探しをして、何かメリットがありますか？
　　真実はいつもひとつで、犯人はこの中にいる。

　　そんなことでハッピーエンドになるのは、

　　おそらくマンガやドラマの世界だけでしょう。

　　現実の世界では、人の因果は巡っており、

　　何かの原因が他の結果であるとか、

　　誰もが良かれと思ってやったことが結果として悪になるとか、

　　そういうことはいくらでもあるのです。

　　犯人探しの思考は単純明快で、

　　あたかも問題が解決するように錯覚してしまいますが、

　　事件そのものがなくなったわけでも、

　　状況がハッピーになったわけでもありません。

　　誰がやったのか、ということよりも、

　　なぜそうなったのか、ということの方が大事ですし、

　　さらには、どうしたいのか、というゴールがなければ、

　　現実は変化しないのです。

　　犯人探しをして、何かメリットがありますか？

　　それでもどこかでまた、犯人探しが始まって、

　　罪もない人が、犯人として裁かれてしまうのでしょうか？

　　それは問題解決ではなく、秩序の番人であることを示すための、

　　単なる儀式に過ぎないのかもしれません。
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