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人の心に自分の心の投影を見ていませんか?
  人の気持ちを考えなさい!

  よく親が子どもをこう叱ったりしますが、

  これは決して良い叱り方とは言えません。

  なぜなら、人の気持ちを考えるということには、

  答えがないからです。

  本当に人の気持ちばかり考えている子どもは、

  人に気を遣い、自分が嫌なことも享受し、

  無反応になったり、人嫌いになったりするような気がします。

  もちろんこれは子どもだけの話ではありません。

  相手の気持ちを想像するとき、

  人はどうしても、自分だったら、ということを想定しがちです。

  しかもそれがネガティブな発想の人だとしたら、

  相手もネガティブな発想をするものだと決め付けてしまいます。

  人の心とは面白いもので、

  その予想が鏡のように相手に反射し、伝わってしまいます。

  コミュニケーションは相互行為ですから、

  あなたのリクエストに気づき、相手が合わせてしまうのですね。

  人の心に自分の心の投影を見ていませんか?

  間違ってはいけないのは、

  心理学は人の心を読むためにあるものではなく、

  自分の心を制御するためにあるものなのです。

  むしろ、子どもに教えなければならないのは、

  どうやって人のやる気を引き出したり、

  協力してもらえるかという、人に働きかける方法です。

  しかしそれを自信を持って教えることができる親というのも、

  もしかしたら、少なくなっているのかもしれませんね。