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可謬主義（かびゅうしゅぎ）で話してますか？
　　可謬主義（かびゅうしゅぎ）。

　　あまり聞きなれない言葉かもしれませんね。

　　トマス・クーンの『科学革命の構造』という本では、

　　パラダイムという言葉が出てきます。

　　例えば、天動説が地動説に変わったとき、

　　簡単に言えば、空がくるくる回っているのではなく、

　　実は自分の方がくるくる回っているということになったとしても、

　　体感は変わらないのですが、やはり衝撃的ですよね。

　　つまり理性には限界があるので、

　　この世の中、絶対に正しいものはない、ということを言っています。

　　つまりは絶対唯一神の否定でもありますが、

　　同時に、科学の否定でもある考え方です。

　　しかし、この考え方は同時に、

　　相対的に正しいものがある、ということも意味しているわけで、

　　みんな正しい、というポジティブな見方もできます。

　　これこそ２１世紀にふさわしい話し合いの態度と言えるでしょう。

　　可謬主義（かびゅうしゅぎ）で話してますか？

　　つまり要は自分も相手も正しいと思って話ができること。

　　信頼感のことをラポールと言いますが、

　　これはフランス語で「橋」の意味だそうです。

　　どこかに結論を出すこということは、

　　まさにお互いを理解して、そこに言葉の橋をかける行為に

　　他ならないのです。
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