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正しさにすがろうとしていませんか？
　　以前、あるフリーペーパーで、
　　「正解を求める思想は人を傷つける」
　　と書かれていて、なるほどなーと思ったことがあります。

　　古典的な学問の世界では、
　　正しいものは何か、ということから学びをスタートさせますが、
　　現在の学問の世界では、
　　正しいものとして使えるものは何か、という立場を取っています。

　　学問の世界ですら、そうなのですから、
　　日常ではどうでしょうね？

　　正しさなんてものは、実は人の数だけあるのかもしれませんし、
　　学問であれば、体系の数だけあります。

　　数学が無矛盾である限り、数学は己の無矛盾性を証明できない、
　　ということが数学で証明されてからというもの、
　　誰も、他の人が「正しい」と思っていることを
　　否定なんてできないのです。

　　こんな危うくはかない「正しさ」に、
　　コミュニケーションが翻弄されていいはずもありません。

　　正しさにすがろうとしていませんか？

　　正しいこと、というのは、実は楽な方法です。
　　多数決とか、ディベートなどで、
　　正しいことを押し付けるのは簡単です。

　　けれども、実際にそれが正しいかどうかなんてことは、
　　有効性で判断するしかありません。

　　有効性なんて、状況や場面でまた結果が変わるでしょう。

　　だから我々は知り続け、考え続けなければならないのです。
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