登録コーチインタビュー
キャリアコーチ/若年者支援専門/登録コーチ
灰谷 孝
−−灰谷さんとコーチングとの出会いについて教えてください。
■灰谷 孝コーチ 「私は大学卒業後、ダスキンという会社に就職しました。4年間のミスタードーナツ店舗運営を経験後、体調を崩すなどした為訪問販売部門に配置転換になりました。平たく言うと飛込み営業の部署で、それは私が一生やりたくない仕事だったんです。これは、後々考えると私の人生の中で2回目の大きな転機でした。
ミスタードーナツ時代には、そこそこ成績も上げ、同期入社の中でもトップの早さで店長になりました。業績向上も人材育成も上手くいっていた(と思い込んでいた)んです。それが営業の仕事になって、とたんに何もかも上手くいかなくなりました。思うように売れない、お客さまには怒られる、部下のみなさんにはたぶん好かれていなかったと思います。実力がないクセにやたら威張っていたと思いますので(笑)。それで、私なりに色々考えて悩みました。
「チームマネジメントについて自己流で勉強したことがない・・・」
「年上の部下をどうやってマネジメントすればいいのか」
「知識や経験が少ない中で、どうやってチームをまとめればいいのか」
営業は楽しくない、商品のことが分からない、その上にチームメンバーは年上ばかり、とにかく仕事に行き詰っていた、コーチングと出会ったのはそんなときでした。2002年のことでした。
学生時代の知人が、早くからコーチ21のCTPを学んでおり、半年くらいすすめてくれて、体験セミナー受講後にはじめることになりました。そしてコーチングを学び初めて、とても面白く、早速職場でも実践するようになりました。その結果、劇的に変化が! とはいかずむしろ部下との関係は悪化したんです(涙)。
コーチングと私との出会いが「失敗と試行錯誤」からはじまっていることは、私にとって大切な意味があります。何故なら、私はそれまでに自分を変革する必要を感じるような大きな挫折を味わったことがなかったからです。
組織において、営業やチームマネジメントにおけるコーチングを実践してきました。先ほども少しお話しましたが、「自分より、知識も能力も経験もある部下をどうやってマネジメントするのか?」「私のいる意味はなんだろうか?」とひたすら考えた結果、
「部下のやる気を高めること」
「部下が働きやすい環境を用意すること」
この2つに行き着きました。これはまさにコーチングが主となる領域です。
そんな中である一つの営業所を任されるようになり、好きなようにコーチングしました。日ごろのコミュニケーション以外にも、リーダークラスは月に2回〜4回、営業マンは月に一回、一時間の面談(コーチング)を行うようにしました。手ごたえを感じるようになったのはその頃からでしょうか。売上も130%近くに上がりましたし、何より嬉しかったのは、全国の営業所(加盟店)から、営業の勉強に来てくれるようになったのです。
その時の営業マンはとても優秀な人が多く、モチベーションを高く保って成績を上げていましたし、新人営業マンの育成(OJT)もとても上手かったのです。そのためにどんなチームマネジメントをしているのかを学びに来られる方もいらっしゃいました。
その後、このコーチングマインドを会社全体に浸透したいと思い、人事部に立候補します。そこで色んな勉強をさせていただいた後に、退職独立する決心をしました。」
−−その後、これまで、コーチとしてどのような活動をされてきましたか?
■灰谷 孝コーチ 「今は、大きく二つの対象にコーチングしています。
・企業組織・・・コーチングを活用したチームビルディング
・青少年 ・・・小学生〜大学生まで子どもに特化した「家庭コーチ」
特に青少年を対象にしたコーチングや講演はライフワークでもあります。青少年対象のコーチングをテーマにしているのは、私が学生時代に、阪神大震災という一回目の人生の転機があったことが関係しています。
多くの場合、人の人生が変わるきっかけは2つ「印象的な出来事」「人との出会い」です。私の場合、「望んでいない」出来事で人生観が大きく2回変わりました。しかしこれは、天が私に与えてくれた成長のチャンスでした。
だから、私はこれから「人との出会い」を通して、人生を考えるきっかけにして頂くことで受けた恩を送っていきたいと思っています。挫折や失敗は、未来の幸福への糧になることを身をもって体験しました。
最近は大学や高校に出かけることも多く、活動が広がっています。
これは、私自身が心から楽しんで、本当に伝えたいことを伝えているからだと思います。そういう場に呼んでいただけるありがたさを強く感じます。」
−−灰谷さんが、今後、コーチとしてやりたいことはどのようなことでしょうか?
■灰谷 孝コーチ「【ブレインジム】という前向きで創造的な脳をつくる運動をコーチングに広げて行きたいと考えています。私自身、ブレインジムをコーチングに取り入れるようになってから、クライアントさんが変化を実感されるスピードが格段に上がりました。
特に中学生・高校生のクライアントは、脳の成長スピードが速いので、ブレインジムと一緒に目標設定すると、あっという間に変化を起こします。
例えば、不登校が次の日から改善したり、勉強に向かう集中力が格段に上がったり。本人が一番びっくり!、親御さんも一緒に喜んでくれます。
ブレインジムという脳活性を取り入れたコーチングを通して、
「自分の中の優れた才能や可能性に気づき、自分らしい人生を楽しむ」
ことのお手伝いを続けていきたいと思っています。
結局コーチの役割って、「人が気づき学ぶことを支援する」ことではないでしょうか? コーチングは「言葉」の側面から、ブレインジムは「体」の側面から、人(脳)が気づき学ぶことを促進して可能性を最大限に引き出すアプローチです。コーチングバンクのセミナー案内 にもブレインジムの講座告知をしていますので、多くのコーチ・教育者の方に参加して欲しいです。」
−−コーチングバンクに期待することがあれば、教えてください。
■灰谷 孝コーチ 「いや〜、いつもお世話になってばかりで、何もいうことはありませんが、大阪へ進出する予定はないですか?(笑)
地方の活性化が今の日本にとても大切やとおもってますんで、地方に眼を向けた活動も益々お願いしたいですね。
それから、コーチングの派閥みたいなものを取っ払ってしまう役割をコーチングバンクさんは担われていると思うので、大変意味のあることだと思っています。
今後も質の高いコーチングを一緒に普及させていきましょう。」
−−コーチングバンクも全国から引き合いをいただいていますが、大阪事務所の開設なども必要かもしれませんね。もっと御期待に添えるように頑張りたいと思います。ありがとうございます。(2009.9.28. メールインタビューにて 聞き手:aguni)